大腸カメラ
大腸カメラ検査は正式には大腸内視鏡検査もしくは下部消化管内視鏡検査と呼ばれます。
胃カメラ同様にしなやかで細長いチューブの先端にCCD(小型カメラ)が内蔵されているもので、同内視鏡は肛門から盲腸(大腸の一番奥)まで挿入し、大腸全体を観察します。
主に大腸内腔を撮影していきますが、これによって病変の有無(炎症、ただれ、ポリープ など)等の様子をリアルタイムでモニタを通して観察することができます。
また観察するだけでなく、病変が疑われる一部組織を採取して顕微鏡で調べる(生検)、場合によっては発見したポリープを切除する日帰りポリープ切除にも対応しております。
なお、大腸カメラの検査時間は観察のみなら15~30分程度で終わります。
- 大腸カメラ検査をお勧めする方
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- 検診などの便潜血検査で異常を指摘された ※必ずお受けください
- 血便が出ている
- 便秘や下痢など排便の異常
- 貧血
- 腹痛、腹部膨満感
- 急な体重の減少
- 腸がん、大腸ポリープを治療したことがある
- 50歳前後の方(50歳を過ぎた頃から大腸がんの発症者が多くなる) など
- 大腸カメラで早期発見が可能な病気
- 大腸ポリープ、大腸がん、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)、大腸憩室症、虚血性腸炎 など
大腸がんについて
大腸がんのほとんどは、良性のポリープ(腺腫)が大きくなってがんになると言われています。
そのため、ポリープの段階で切除できれば予防することができます。
しかし、大腸がんの死亡率は全てのがんの中で、男性第3位、女性第1位で、増加傾向です。
日本人の大腸カメラ受診率の低さがその原因の一つです。
現在の内視鏡検査は下剤の味も改善され、検査の苦痛も大幅に減少しており、昔より受けやすい検査となっています。
鎮静剤・鎮痛剤の投与・炭酸ガスでの大腸カメラ検査の負担軽減
当院の大腸内視鏡検査は適切な鎮静剤・鎮痛剤を投与する静脈内鎮静療法(セデーション)の下に施行しますので、検査中の苦痛が少なくなります。
また、内視鏡検査中の送気は炭酸ガスを用いて行いますので、検査後のおなかの張りは軽くなります。
なお、鎮静剤・鎮痛剤を投与するとボーッとした感覚、いわゆる意識レベルがある程度下がった状態になります。
そのため検査終了後、少しお休みしてからご帰宅の途につくようにお願いしています。
なお、多少休んだとしてもセデーションによる判断力の低下は続いていると考えられるので、検査当日は車、バイク、自転車での来院は原則禁止です。
大腸カメラ検査をご希望の方へ
大腸カメラの検査を受ける際は、まず日時の予約、採血による感染症検査などを行います。
現在服用している薬(例えば糖尿病患者様で、経口血糖降下剤やインスリンを使用している など)があれば、事前にお申し出るようにしてください。
検査前日の食事や検査当日、下剤の服用方法、検査終了後の注意点などを医師が丁寧にご説明いたします。